お客様のご要望とご提案内容

宗像市役所様の庁舎のリニューアルをお手伝いさせていただきました。

以前の庁舎は、長年の使用による老朽化が進み、全体的に暗い印象が課題となっていました。また動線設計が複雑なため来庁された方が目的の窓口を探しにくいというお悩みも抱えておられました。そこで市役所様からは、以下のようなご要望をいただきました。

●市民の方がもっと快適に、気軽に利用できる庁舎にしたい
●暗い雰囲気を刷新し、明るく開放的な空間にしてほしい
●宗像市のスマートシティ化を推進する場にしたい

福岡オフィスづくり.comはこれらの課題とご要望を踏まえ、以下の2点をご提案いたしました。

①市民、職員それぞれにとって快適で機能的な空間の構築
②近い将来起こる変化を見据えた柔軟性のある空間の実現

この２つの軸で、現在だけでなく将来も快適に利用できる市役所づくりを行いました。

施工内容

◎メインロビー

来庁された方が一番最初に訪れるメインロビーは、宗像市役所に安心感と親しみを持っていただけるようなレイアウトにしました。庁舎に入った瞬間から明るい雰囲気を感じていただけるよう、明るい色の床と木目調の家具を採用しました。
また、入館してすぐに目につくメイン通路に総合案内を設置することで、来庁される方の利便性向上を図りました。
さらに、庁舎は複数の棟で構成されているため、棟ごとにテーマカラーを設定し、館内案内や誘導サインにその色を連動させています。このテーマカラーにより、市民の方が視覚的に目的地を把握しやすくなりスムーズな移動が可能になりました。

◎受付

受付では、来庁される皆さんが快適に受付を行える環境づくりを目指しました。エントランスから待合室までのメイン通路の途中に受付を設置することでシンプルで分かりやすい動線設計にしました。
窓口は職員が直接対応する従来型に加え、デジタル機器の操作に慣れた方向けに発券機を用いた半セルフ窓口も設置しました。半セルフ窓口を設置する事で業務の省人化に繋がっています。
またプライバシーへの配慮として、発券機の操作画面に周りの視線を遮る仕切りを設け、安心してご利用いただける空間にしました。

◎待合スペース

待合スペースでは、来庁された方が快適にお待ちいただける空間を目指しました。モニターを見やすいレイアウトで什器を配置することで、呼び出しに気づきやすくなり、運営の効率化に繋がっています。
また、カウンターと待合スペースの距離を近づけ、手続きの様子が感じられるオープンな設計としました。これにより順番を待つ間の不安を和らげ安心感を持って過ごしていただけます。その一方でプライバシー保護の観点からカウンターにはパーテーションを設置し、会話の内容や書類の詳細は見えないよう配慮しています。

◎窓口・カウンター

実際に手続きをする窓口はプライバシーに配慮した空間であると同時に、将来の変化にも柔軟に対応できるスペースを目指しました。お手続きの際、隣の窓口から手元が見えないようパネルを設置しプライバシーを確保しています。
特に既存カウンターを再利用した北館・西館では、新たに取り外し可能なパネルを採用しました。これにより対応人数の変化にも柔軟な対応が可能になりました。

庁舎リニューアルの効果

今回のリニューアルでは、市役所内のカウンターや家具をすべて固定式ではなく可動式とし、将来の窓口数の変更などにも柔軟に対応できるようにしました。この可変性の高い空間は、災害時に臨時窓口を設けるなど緊急時における庁舎の有効活用にも繋がります。さらに全館のサインも表示内容を変更できるタイプを採用し、将来的な組織改編などにも低コストで対応できるよう配慮しています。
これらの工夫により、将来変化が起きるたびに大規模な工事を行う必要がなく今回の改修が無駄にならない持続可能な庁舎を実現しました。

職員の方からは、「動線が分かりやすくなり、市民の方が利用しやすくなった」「入った途端、明るいと感じられる市役所になった」という声をいただいております。また、今回の市役所リニューアルによりデジタル技術をより活用できる環境が整い、宗像市役所様の目指すDXの実現に貢献することができたと思っております。